零の軌跡 レビュー|『空』から舞台一新!!正統派JRPG

公開日: : 最終更新日:2014/01/17 RPG , , ,

PSP,Vita専用ソフト、零の軌跡のゲームレビューです。


どんなゲームなの?

零の軌跡英雄伝説シリーズ第七作目に当たるRPGです。前作空の軌跡から世界観を引き継いではいるものの、舞台・登場キャラクターが一新されたため新規プレイヤーでも楽しむことが出来ます。

英雄伝説7零の軌跡碧の軌跡という二作で構成されている連作ですが、本作のみでもストーリーはしっかりと完結致します。空の軌跡FCのようなモヤモヤする終わり方ではありません。

移植版である零の軌跡 Evolutionについて

元々PSPで発売された零の軌跡ですが、零の軌跡 EvolutionというタイトルでVitaに移植されました。
高解像度対応、サブイベント追加、そして英雄伝説シリーズ初であるフルボイス化など、様々な要素が追加されるという発表にファン達は歓喜。しかし蓋を開けてみればフリーズバグがてんこ盛りであるお粗末な出来でした。

戦闘一回一回にフリーズする危険性があるため、一戦ごとのセーブは当たり前。連戦になるといくらレベルが高かろうが無事に終わるかは運次第と言うテストプレイをしたのか疑わしい出来でした。

今回の事件は、移植をピラミッドという技術力の無い会社に外注したことによって起きました。現在発売予定の碧の軌跡 Evolutionもこの会社が移植を担当しますので、購入の際は気を付けた方が良いかもしれません。

今では一切のバグ無く遊ぶことが出来ますのでこれから購入予定の方はご安心ください。但しプレイ前のアップデートを忘れずに

新たな舞台 クロスベル自治州

物語の舞台はクロスベルという自治州。前作の舞台リベール王国から一新されました。導力と呼ばれる技術の発展や貿易等の影響で一見華やかに見えるこの街ですが、実態はマフィアや悪徳議員が蔓延っている法が機能していない不安定な都市。そんな街でクロスベル警察 特務支援科に配属された主人公ロイド・バニングスとその仲間たちが様々な事件を解決していくのが全体のストーリー。零の軌跡では街を牛耳るマフィア集団、ルバーチェ商会との戦いが描かれます。

愛着の湧く特務支援科メンバー

零の軌跡のパーティメンバーは基本的に特務支援科メンバー4人で固定です。そしてそのメンバーがオープニングの時点で揃うためとても愛着が湧きやすい
空の軌跡では仲間の数自体は多かったものの、場面場面で入れ替わるためキャラクターの掘り下げが出来ていない部分もありました。今作ではどのキャラクターも等しく出番や見せ場が与えられていたのは素晴らしい。パーティー間の仲が良かったのも好印象でした。

固定メンバーということもあり、戦闘面での役割も綺麗に分担されています。尖っている性能を持つキャラクターが居ないのは少々物足りないかもしれませんが、空の軌跡同様の経験値補正も合わさり、バランス調整は絶妙です。

遊撃士の立ち位置

前作の主人公が所属していた遊撃士協会零の軌跡にも登場しますが、立ち位置が一転。いわゆる商売敵としての登場になります。主人公たちは汚職まみれで市民からの評価が失墜している警察の所属。方や庶民のヒーローとして描かれている遊撃士。主人公たちのピンチに颯爽と駆けつけ見せ場を奪っていかれることも少なくありません。
ここが一番の不満点であり物語のキモであるように思います。

初めは評判も悪く遊撃士のパクリなどと称されていた特務支援科が、地道な活動によって街の人たちからの信頼を集めていくというシンプルなサクセスストーリーが気持ち良い。

しかし問題は物語終盤。
前作キャラたちが特務支援課の見せ場をことごとく奪ってしまうのです。空の軌跡から引っ張り続けた一つの事件に幕を下ろす重要な話ではあるものの、それを主人公が違うこの作品でやって欲しくはなかった。
街のヒーローである遊撃士たちにも出来ない大仕事を任されたはずがこの仕打ちでは…

Vita版のストーリーはフルボイス

Vitaで発売された移植版である零の軌跡evolutionではストーリー進行に関わるイベントのほぼ全てがフルボイスになりました。今では当たり前となっているフルボイスですが、英雄伝説シリーズでは今作が初という快挙。声が付くだけでシーン一つ一つの印象がガラッと変わります。
但しメインキャラクター以外のキャラクターは素人が担当しているため棒読みが目立っていたのが気になりました。

戦闘システム面には大きな変化は無し

基本的なインターフェースや戦闘システムには過去のシリーズから大きな変化はありません。マニュアルを読むことなく理解できるシンプルで分かり易い戦闘ですが、シンプルであるが故に物足りなさを感じるかも。使用可能なアーツ(軌跡シリーズにおける魔法のような物。)の性能のバランスも、強すぎる物、弱すぎる物が無くなりバランスは大きく向上。

クオーツの種類の増加

各キャラクターが所持している戦術オーグメントという装置にクオーツと呼ばれる石を装着することで様々な能力やアーツを得る、軌跡シリーズお馴染みのこのシステム。
零の軌跡ではこのクオーツの種類が大幅増加したことにより、カスタマイズ性が大きく上がりました。
ステータスの上昇などの様々な能力を得ようとすると使用可能なアーツが少なくなり、強力なアーツを使えるようにすると付与される特殊能力は微妙になったりとシーソーの様になっている中、キャラクター毎に最適な組み合わせをカスタムするのがとても面白い。

組み直す頻度が多いにも関わらず、いわゆるお気に入り装備機能が無かったのは少々残念。最適な組み合わせを見つけたら忘れずにメモを取りましょう。

フィールドアクションで快適に移動

RPGで厄介なのがレベルが遥かに離れた雑魚敵の戦闘。実入りが少ない上に時間が取られるのはなかなか面倒なもの。
零の軌跡ではシンボルエンカウントのため、戦闘事態を避けることが出来る他、フィールド上の敵シンボルを攻撃することで相手を気絶させ動きを止める、更にはその状態で戦闘に入ることで有利な状態から戦闘を開始できるのも便利。

そして一番のポイントは、弱い敵はフィールド上で撃破出来るということ。経験値は貰えないものの、セピス(お金に換金することが出来るアイテム)はしっかりと回収できます。何よりも戦闘画面に移行しなくても良いというのは大きな利点です。ノンストレスに遊ぶことが出来ますね。

こういった機能は他のメーカーのRPGにもどんどん実装していって欲しいものです。

収集要素も充実!!但し期間限定の物は多い。

いわゆるやり込み要素も充実。零の軌跡の収集要素には以下のものがあります。

  • 魔獣データ
  • 料理レシピ
  • 釣り
  • 支援要請

前者4つはいわゆる図鑑に記録されますので、やり込みの指針には最適。
英雄伝説シリーズお馴染みの本も勿論登場。作中登場するクロスベルタイムズ闇医者グレンの二種類の本は実際に読むことも可能です。

これらの収集要素を集めていくことも楽しみの一つなのですが、入手タイミングがシビアというシリーズ恒例の大問題が。初見ではまずコンプリートは不可能であると思います。

ゲームを一通り楽しんだ後に、改めて攻略本や攻略サイトを見ながら回収していかないととてもじゃありませんがコンプリートは難しいレベルです。完璧主義者の方にはなかなか辛いものがありそう。

能力を引き継いで周回プレイを楽に

先述したような不満を大きく軽減するのがこの引継ぎ要素の存在。
ゲーム内で様々な条件を満たすことで実績と呼ばれるものがアンロック(Vita版では同時にトロフィーも取得)されると同時に実績ポイントを入手。ゲームクリア後にこのポイントを使って様々な要素を引き継ぐことが出来ます。

全ての要素を引き継ぐためには2,000ポイントもの実績ポイントが必要ではあるものの、初見プレイの一週目でも1,000弱のポイントは獲得できるバランスです。
こちらも先述の要素と併せてやり込みの指針となりますので、実績の全解除・トロフィーのコンプリートを目指してプレイするのも良いですね。

総評

蔑称ではない意味でのJRPGとして手堅くまとまっている良作品。
空の軌跡がとにかく長く続きマンネリ化が激しかった中の舞台変更はとても良い方向に働いていました。空の軌跡の登場人物たちの後の姿が描かれているのはファンサービスとしては嬉しかったものの、少し推しすぎのようにも思えましたね。せめて重要なシーンでは特務支援科の皆に華を持たせて欲しかった。
このような多少の不満点はあるものの、個人的には英雄伝説6から続く軌跡シリーズの中で一番面白い出来でした。

Vita版発売で評価を落としたものの、それはあくまでもフリーズバグとその対応に対して。ゲームそのものの評価は安定して面白いという感想が多いように見受けられます。

一部の謎は残ったままエンディングを迎えますが、物語としてはしっかりと一区切りが付くため空の軌跡FCの時に感じた不満は一切ありません。それらの謎や伏線は続編、碧の軌跡で紐解かれます。もし興味が湧いた方は是非ともこちらの続編も手に取ってみてください。
久々にこの世界観に浸っていたいと思えるような作品でした。

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