閃の軌跡 レビュー|軌跡シリーズ帝国編始動!!ロード時間に目を瞑れば・・・

公開日: : 最終更新日:2014/02/03 RPG , , , ,

PS3,Vita専用ソフト、閃の軌跡のゲームレビュー。


作品概要

閃の軌跡は日本ファルコムより開発・発売されたRPGだ。英雄伝説シリーズ最新作であり、軌跡シリーズの最新作でもある本作。Vita・PS3にハードを変えグラフィックの向上が図られた。

グラフィックやインターフェースは大きく変わったものの、基本システムは良くも悪くもこれまでとあまり変わらないため、操作を覚えるのが大変だといったことは一切無い。これまでの作品同様にストーリーやキャラクターがメインとなるため、万人にオススメできるとは残念ながら言えないが、手堅く作られているため安心できる出来だ。ま過去作品である空の軌跡シリーズ、零の軌跡シリーズは未プレイでも問題無いものの、物語の全てを楽しみたい方はこれら過去作品にも触れておくことをお勧めする。

物語の舞台となるのはエレボニア帝国。これまでのシリーズにも名前だけは出て来たものの、今作でようやく全貌が明かされることとなった。プレイヤーはこの帝国に存在するトールズ士官学院に通う生徒たち面々を操作し、様々な任務を受けてそれを解決していくことになる。この士官学校が前作までの遊撃士協会や特務支援課にあたる施設であり、サブイベントの数々も健在だ。

登場するキャラクター達は豪華声優陣が演じており、見た目と声が合っていないようなキャラはいなかった。零の軌跡から登場した絆システムは今回も健在。親愛度が目に見えるようになったのは便利。絆イベント対象キャラも男女含め多数存在するので、気に入ったキャラがいたら贔屓しよう。

グラフィックは確かに進化。しかし…

確かにこれまでのシリーズ作品と比べればグラフィックの練度は向上しているものの、残念ながら美麗とは言い難い。PS2時代を彷彿とさせる3Dモデルとぎこちないアクションは気にならないと言えば嘘になる。本作品では装飾品でキャラクターの見た目をアレンジする要素が追加されているため、どうしても残念に感じてしまった。私はVitaでのプレイで気になったので、PS3で大画面プレイした場合は更に酷く見えてしまいそうである。

とはいえ、これまでのレゴブロックの人形のようなグラフィックからは大きく進化。表情の変化が分かり易くなったのは良い変化。

ロード時間が増大

このあまり効果を上げることが出来なかったグラフィック強化の弊害かロード時間が増大してしまった。頻繁に読み込みが発生するうえにその時間が結構な長さになるのはじれったい。マップ移動だけならまだしもエンカウントにまでかなりのロード時間をはさむのはRPGとして致命的

PS3版はVitaよりも読み込み速度が速いものの、携帯機という大きな利点と天秤にかけることになる。確かに比較した場合はPS3版の方が遥かに速いのだが、どちらにしても長いことには変わりないので、ハードを持っている方にはVita版をお勧めする。

10月3日のアップデートで多少改善されたものの、まだまだ他作品と比べてもかなり遅い。致命的なレベルから遊べなくても無いレベル程度の変化しか無かった。今後も改善されていくとのことなので、期待せずに待っていたい。

削除された立ち絵

グラフィック向上の更なる弊害がこれ。これまで立ち絵で表されていた会話画面に、代わりに3Dモデルが表示されるようになってしまった。

グラフィックの練度が高ければ、表情の変化、装備コスチュームの適用等の利点が多いものの、残念ながら先述したようにその域には達していない。そのためこれまでの立ち絵表示より遥かに安っぽさが増してしまった。

ルーンファクトリーオーシャンズの時も同じことを思ったが、作品の利点をつぶしてまで3Dモデルを立ち絵代わりにするメリットはあるのだろうか。少なくともこの作品においてはマイナスでしかない。

安定のファルコムサウンド

格好良いBGMに定評のある日本ファルコム。もちろん閃の軌跡でも期待は裏切らない。

音楽の評価となると、どうしても好みが出てくるし主観が入ってしまうが、場面ごとに合ったBGMが流れるため耳障りということは感じないはず。私は昨今のシリーズでは零の軌跡のBGMが一番気に入っているが、今作はそれに勝るとも劣らないクオリティであると感じた。

一方気になったのがキャラクターボイス。音質等は気にならないものの、シーンによってボイスがあったりなかったりとまちまち。今の今からフルボイスの完全版を出すのではないかと不安になってしまう。

メインストーリーのお使い感

最初に述べたようにゲームの流れは過去作品とあまり変わらない。にも関わらずかなりのお使い感を感じてしまう。その原因は主人公たちの立場にある。

遊撃士協会の見習いとして各地を旅歩いた空の軌跡、舞台はクロスベルから変わらずとも警察という立場から直接事件を解決することが出来た零の軌跡と違い、今作の主人公は士官候補生である。授業の一環としてメインストーリーが進むため、緊迫感が薄いのが原因か。

中盤から終盤にかけてはしっかりと盛り上がるものの、そこまで辿り着く前に、先述したロード時間も合わさってリタイアしてしまった人も多いのではないだろうか。

また主人公たちが所属するVII組発足理由の一つに、またしても遊撃士が関わっていることをゲーム序盤に告げられるが、もうお腹一杯という方も多いだろう。舞台がせっかく大きく変わったのに結局は零と同じ、しかもその内容は遊撃士の真似事とというのは正直首を傾げてしまった。

そして空の軌跡での悲劇再び、また未完状態で終わってしまうエンディング。これまでのシリーズでも続編ありきの終わり方はあったものの一応は一つの事件を解決し綺麗に終わっていた。それが閃の軌跡では週刊少年漫画のように中途半端に終わってしまう。
週刊誌と違ってスパンが大きく開くうえコストパフォーマンスもよろしくないゲームだからこそ綺麗に締めて欲しかった。

総評

さて私が閃の軌跡で一番評価している点は目的地を示すマーカーの存在である。面倒なフラグ立てが存在せず、サクサクとテンポ良く物語を進めることが出来るこの機能こそJRPGには必須ではないだろうか。

空の軌跡からの続編物として考えれば十分に及第点ではあるものの、一つの完全新作として考えた場合はフルプライスで買うには厳しいなというのが正直な感想。決してつまらない訳では無いものの、やはりロード時間が鬼門。過去作品で不満点として挙げられていた戦闘速度は大きく向上しハイテンポに進むようになったものの、エンカウント前後のロードですべてが台無しである。

また物語の盛り上がりは過去作ありきとなってしまっている。これを機に空の軌跡から追いかけるという手もあるが、全部で5作品かつどれも長編のため、かなりの時間は必要になることは頭に入れておきたい。

過去作品からすべてが大きく進化・進歩しているもののロード時間のおかげで評価を大きく落としている。今後のパッチで改善されれば声を大にして面白かったと叫ぶのだが・・・

英雄伝説 閃の軌跡 (通常版)
英雄伝説 閃の軌跡 プレイヤーズナビゲーター 2013年 11/4号 雑誌

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