【俺屍2】俺の屍を越えてゆけ2 レビュー・評価・感想

PlayStationVita専用ソフト、俺の屍を越えてゆけ2、通称俺屍2のレビュー・評価・感想まとめです。

俺の屍を越えてゆけ2

今回のレビューについて

俺の屍を越えてゆけ2は有限会社マーズ、株式会社アルファ・システム開発、そしてソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたRPGです。

前作プレイヤーにはおなじみですが、他のRPGと違った大きな特徴として

  • 寿命の概念
  • 遺伝の概念

この二つの要素が存在します。

プレイヤーの一族は宿敵『阿倍晴明』により

  • 短命の呪い
  • 種絶の呪い

という二つの呪いをかけられてしまいます。
この呪いにより、

  • 長くても二年程しか生きることが出来ない
  • 人間との間に子を作ることが出来ない

という制約を受けてしまいます。

そこでプレイヤー一族は神々と交神、神との間に子供を作り子孫を残しつつ、宿敵の打倒を目指すというのがこのゲームの主な流れです。その流れは人間ダビスタと揶揄されることも。

基本的なシステムのレビューは体験版時のものを御覧ください。本レビューでは体験版では分からないストーリー面について触れていきたいと思います。

夜鳥子という存在

前作との一番の違い、そして本作である俺の屍を越えてゆけ2における最大の問題がこの夜鳥子です。

前作では神の手のひらの内で動いていただけに過ぎなかったものの、朱点討伐というプレイヤー一族の物語として完成されていました。それが本作ではこの夜鳥子を軸に物語が進んでいきます。
要は一族が夜鳥子のための噛ませとなってしまっていることが問題なのです。

実質夜鳥子は強制参加

夜鳥子はプレイヤー自ら転生コマンドを選択して奉納点を支払うことで、一族の身体を使って地上に降り立つことが出来ます。些細な反抗として、

  • パーティーに入れなければいいのではないか
  • 転生させなければいいのではないか

と思いたいところですが、要所要所で戦うことになる晴明と式神は夜鳥子がパーティーに居なければ倒すことが出来ません。そのため実質強制参加と考えてよいでしょう。

晴明と戦える月は決まっているため、予めその時期にあわせて夜鳥子を転生・育成する必要が出て来ます。そのため終始夜鳥子用のスケジュール管理に追われる日々。

  • 夜鳥子を軸にパーティー構成を考え
  • 夜鳥子の転生のために奉納点を稼ぎ
  • 夜鳥子のために強力な親を育て

と、言ったように一族はただの小間使いでしかないのです。

皆が皆、夜鳥子を持ち上げる

天界にいる神々の多くが、過去作の設定を変更してまで夜鳥子を崇めていることも頭を抱えたくなる問題です。
私は前作は一族ありきで考えていたことも有り、神にはあまり愛着がなかったためそこまで嫌な気持ちにはなりませんでしたが、思い入れが強い神の性格が改変されているということに不満を覚える人の気持ちは良く分かります。

夜鳥子主体になったことで良くなった点も

夜鳥子ありきで進むストーリーですが、夜鳥子と他の神が絡むイベントが多数あることによって神々に個性が出るようになったのは素直に褒められる点でしょう。
私自身、前作では迷宮ボスであった神を除いてあまり印象に残らなかった神々でしたが、ストーリーに深く関わってくることによって逆に愛着が湧くようになりました。

同時に一族が自由にストーリー・歴史を作り上げていくことが出来るという前作の魅力がスポイルされてしまった訳ですが、これに関しては私はあまり不満はありません。
不満点があるとすれば、先も書いたとおり用意されたストーリーの中で一族が置いてけぼりにされてしまうことでしょうか。

神々が地上に降りる頻度の多さ

夜鳥子マンセーに嫌気が差したのはプレイヤーだけでなく、アンチ夜鳥子の神々は地上に降り立ちプレイヤー一族の邪魔(という名の奉納点献上)をします。
前作同様、特定条件を満たすことで再び天界へと戻すことが可能なのですが、天界に戻しても戻してもすぐに地上に降りていってしまう
そのため交神の儀一覧はいつも穴があり、ちょうどいい奉納点で交神出来る相手が見つからず

  • 弱い神と交神するハメになり戦力ダウン
  • コストの高い神と交神するハメになり奉納点がカツカツ

といった弊害に苦しめられます。

もう一度迷宮に赴き、倒しにいけばいいわけなのですが、せっかく立てたプランは崩れてしまいますしなにより神々のコンプリートを阻まれる仕様はいかがなものか。

総評

地上に降りる神を除いてゲームシステム面にはほとんど不満はありません。良くも悪くも前作から正統進化し、より面白いものへと仕上がっています。
ネットワーク機能もこのSNS社会に非常にマッチした面白いものになっており、各プレイヤーの一族自慢を見るのは非常に楽しい。もともと色々なプレイスタイルがあったゲームですのでプレイの幅が広がります。

BGMのクオリティ、戦闘のテンポなども快適になっており、システム面の完成度は手堅くまとまっているだけによりストーリー面の粗が目立ちます。

不満点の多くはやはり夜鳥子に集約されています。夜鳥子がメアリ・スー的立ち位置でプレイヤーの分身がそれをお膳立てするというプレイヤー=主人公なゲームにおいての最大の禁じ手が足を引っ張ってしまっているのです。

このゲームを楽しめるかどうかは夜鳥子に感情移入出来るかどうかにかかっています。そして一番の問題はこのゲーム中で夜鳥子に感情移入出来るようになるようなイベントが一切発生しないこと。夜鳥子のことを詳しく知るためには小説である『鬼切り夜鳥子』を読み補完しなければいけません。正直敷居が高すぎる気が。

そしてなにより私が一番残念だったのは製作者である桝田氏がtwitterにてゲーム発売早々に本作を失敗作扱いしてしまったことでした。

俺の屍を越えてゆけ2はこんな人にオススメ!

  • 小説版を読むほどの俺屍シリーズファンだ
  • システム面が面白ければストーリーは特に気にしない
  • 和風の世界観が好きだ

俺の屍を越えてゆけ2はこんな人には向かないかも…

  • 前作に強い愛着がある
  • プレイヤーキャラでなくNPCが無双するのは気に入らない
  • 鬼切り夜鳥子を読んだことがない

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