デモンゲイズ レビュー|手堅くまとまったダンジョンRPG

公開日: : 最終更新日:2014/01/29 RPG , ,

Vita専用ゲーム、デモンゲイズのゲームレビューです。


どんなゲームなの?

株式会社EXP開発のこのゲーム、デモンゲイズはキャラメイク型の3DダンジョンRPGと呼ばれるジャンルの作品です。
キャラメイク型とは、冒険に連れて行く仲間を自分で作成し、名前や職業姿を自分で設定することが出来るものを指します。
通常の仲間加入型のゲームと違い、パーティー間の会話イベントはありませんが、その分自分自身の好きなようにキャラクターイメージを作ることが出来るため、根強い人気を持っているジャンルでもあります。

キャラクターメイクが可能でかつダンジョンRPGと言えば、やはりWizardryでしょう。
本作品は高難易度、3Dマップなどから敷居が高いとされていた、ダンジョンRPGの初心者にオススメ出来る一本です。
入口を広く、なおかつやりごたえのある難易度はそのままに、ハック&スラッシュを楽しむことが出来ます。

キャラメイク詳細

デモンゲイズのキャラクタメイキングの補足です。
設定可能な項目は、名前、種族、性別、職業、姿、ボイスの五項目。

主人公にはオズと言うデフォルトネーム、パッケージと同様の姿が設定されていますが、これは自由に変更可能です。
但し、性別『男』と種族『人間』、職業『デモンゲイザー』は変更することが出来ないので注意。
見た目と声を女性として設定は可能なものの、ストーリー進行では男として扱われます。

種族はヒューマン、エルフ、ドワーフの定番なものに加え、小人族であるミグミィ、獣人族であるネイの5種族から選択することが可能です。
基礎ステータスの他、一部の装備品の可否などに関わってきます。

職業は、

  • 主人公専用、デモンゲイザー
  • メインアタッカー、ファイター
  • 守りの要、パラディン
  • 脅威的な殲滅力を持つ、サムライ
  • 攻撃魔法の使い手、ウィザード
  • 回復魔法による支援職、ヒーラー
  • 遠距離攻撃はお手の物、レンジャー
  • 影からの暗殺を得意とする、アサシン

の計八種類から選択することが可能です。
ゲーム中キャラメイク出来る人数は最高八人ですので、同じ職のキャラが二人以上いるとその分職の幅が狭まってしまうことに気を付けましょう。
また、転職することも出来ません。

姿として設定可能なイラストは男女含めて計45種類です。
更に特定のイベント後はカラー変更が可能になるため実質90種類の中から選べることが出来ます。
ドワーフの女性グラフィックが無かったり等の種族、職業ごとに大きく偏りがあるのが非常に残念です。

ボイスは攻撃時、ダメージ時、死亡時のボイスをそれぞれ選択する形式となっています。
ピッチの変更等は出来ません。

なお名前、姿、ボイスはゲーム中特定の場所へ行くことでいつでも変更可能です。

アイテム収集の楽しさ

ゲーム中の一番の楽しみはやはりこれ。
戦闘ごと、新たなアイテムの入手に一喜一憂出来るゲームです。
今や定番となった図鑑はもちろん完備、戦闘後初めて入手した武器にはNEWマークが表示されます。

このようなハック&スラッシュを主とするゲームで一番気になるのは戦闘開始から終了、リザルト画面までのテンポです。
この点に関してデモンゲイズは100点満点!
無駄な演出は無く、とてもスピーディーかつ快適に雑魚戦闘を行うことが出来ます。
コマンドリピートも搭載されているため、サクサクです。
更にはマップの座標を指定してのオートパイロット機能まで搭載されているため、効率よく定点を回ることが出来ます。
アイテム収集に関してはノンストレスと言っていいでしょう。

但しハクスラゲーとして充分快適であるが故に更に高望みしてしまう部分も。
ボタン押しっぱなしで簡単にターン送りが出来るのですが、出来れば自動戦闘が欲しい。
一部のスキルを使用すると、そのスキル使用者のみコマンドリピートがリセットされてしまう。
等の要望が出て来ます。

ジェムを使って欲しいアイテムを狙い打ち

デモンゲイズではマップを徘徊しているとランダムエンカウントするモンスター、そして各定点でジェムと呼ばれるアイテムを使うことで呼び出されるモンスターの二種類が存在します。
前者を倒すことで、換金アイテムや『刀のジェム』『槍のジェム』といった各種ジェムを、そして後者では置いたジェムに対応した装備品を入手することが出来ます。

通常Wizardryライクな作品では装備品をドロップする敵は固定地点に出現する敵のみのため、アイテム稼ぎのため定点を繰り返し回ることになります。
その際に起こるランダムエンカウントは障害でしかありませんでした。
この旨味の無かったランダムエンカウントに対してジェムという報酬を付与したこの点、実に素晴らしい発想でした。
『無名のジェム』という、どのアイテムが手に入るかがランダムになる効果を持つジェムは店で無限に購入することが出来るため、ジェム集めが作業になることもありません。

ダンジョンを探索し集まったジェムを使い、要所要所でパーティーに合わせた装備品を狙い打ちしていくのはとても面白い!

あの刀も勿論登場します

wizardryレアアイテムの定番、村正は今作でももちろん登場します。
今作での村正はユニークアイテム…いわゆる一品物のため、一本しか手に入らないまさにレアアイテムです。
ドロップ品は鑑定された状態で手に入るため、『?ぶき』に一喜一憂することは残念ながらできませんが、村止、小村正といった一見村正に見えるアイテムが出現するため、あのぬか喜び感を味わうことは可能です。
更には村正よりもレアかつ強力な『大村正』という名の武器も。


村正のようなユニークアイテムは他にも数多く登場し、収集欲を満たせてくれます。
また、通常のドロップ品よりも一回り強い性能ですので、冒険にももちろん役立ちます。

一つ残念なことはそれらレアアイテムにステータスがランダムで付与されるものがあるということでしょうか。
完璧を目指す人は、レアアイテムをも吟味し最強の装備を集めたいもの。
しかしそれを一品物という設定が邪魔します。
周回プレイが可能ですのでチャンスが無くなる訳ではないものの、拘るプレイヤーにとっては不満点の一つになるでしょう。

アイテムの種類は多いけれど

アイテムの種類は多く収集率も分かるため集めることがそのまま楽しさに繋がってくるこのゲーム。
アイテム周りで一つ残念な点があります。
それは同じような食糧アイテムと換金アイテムが無駄に多く存在すること。

これらのアイテムは種類が多いばかりか数多く手に入るため道具欄を圧迫します。
換金アイテムも買い取り価格は低めで、ドロップした武具を売却するほうが儲かります。
なにより残念なのがフレーバーテキストがどれも似たり寄ったりなことでしょう。
世界観のフォローに繋がりますのでこれは惜しい。

武具にはそれぞれ違った説明文が丁寧に書かれていますのでご安心。

序盤から中盤にかけての良バランス

入手アイテム、敵の強さ、経験値やお金の獲得量などの絶妙なバランスが要求されるWizLikeゲーム。
このゲームはこれらを高水準で満たしています。
Wizではおざなりになりがちな戦闘も、ボスごとにさまざまな戦略を要求されるので力押しにならないのもグッド。

ただしこれは中盤までのこと。
基本的に後半のボスの特徴はどれも、驚異的なヒーリング量、驚異的な回避能力、バフ解除技、これらの併せ技しかありません。
そのため戦略は、バフ解除無効魔法をかけつつ、ひたすらパーティーの命中等を上げ、一斉に攻撃、このパターンのみとなってしまいます。
特にラスボス戦はラスボスが無限召喚してくるお供までこの驚異的なヒーリング能力を持っていますので、じり貧の末敗北、または瞬殺の二択しかなくギリギリの戦いの末の勝利と言うものはまずありません。

中盤までの戦闘バランスが素晴らしかっただけにここは少々残念でした。
良くも悪くもWizardryと考える方にとっては特に問題無さそうな部分ではあります。

足りない役職をデモンで補助

今作では1パーティー5人構成です。
そして残る一枠にはゲームタイトルにもある『デモン』を使役することで、一緒に戦ってもらうことが出来ます。
デモンごとに行動AI、パーティーへのステータスボーナスなどが違っているため、デモンごとの差別化はしっかりと出来ています。
デモンは戦闘中に同時に一体しか出すことは出来ませんが、冒険には最高三体のデモンを連れて行くことが出来るため敵に合わせて入れ替えることが可能です。

しかし確かに差別化出来てはいるものの、一部デモンの能力が便利すぎて格差が生まれてしまっているのはとても残念。
マップ上に点在するダメージ床が多いせいで、ダメージ床無効能力を持つデモンがまず必須に。
固有能力も優秀なため、このゲームをプレイされた方はそのデモンを序盤からクリア後まで使っていた方も多いのではないでしょうか。

あくまでもダメージ床によるストレス軽減のためですので、このデモンが居ないと倒せない敵が居る!ということではありませんのでご安心ください。
クリア後に使役可能になるデモンは確かに最高の能力を持ってはいるものの、エンディング後のおまけと考えれば妥当でしょう。

賛否両論?BGMにボーカロイド起用

本作品のBGMは神保直明氏が担当しています。
印象深く、素敵な良曲が揃っているのですが拠点や戦闘などのBGMにボーカロイドが起用されています。
これに関しては賛否両論、いろいろな意見がありますが私個人としては有りでした。

個人的に耳に響くためボーカロイドの歌声は好きではありません。
プレイ前は大きな不安要素のひとつだったのですが、いざ聞いてみると流石プロ、人の声ほど自己主張しない楽器の一つとして違和感無く聴くことが出来ました。
ラスボス戦のBGMはボーカロイドだからこそ出来た演出と言っても良いでしょう。
あれは良い意味で鳥肌ものでしたね。

デモンゲイズのマップ構成

デモンゲイズのマップは、探索型悪魔城ドラキュラの様に、森、墓地、廃墟などなどの様々なダンジョンがすべて繋がっています。
詰まり易い強敵の前にはアイテムを稼ぎやすいポイントがあったり等の配慮は完璧。

隠し扉が多いのですが、最初期に仲間になるデモンの能力で簡単に発見することが出来ます。
そのデモンの戦闘能力は弱いため、探索を優先するか戦闘を優先するかで選択の幅が広がるのは良し。

オンラインにつなぐことで、迷宮内にメモを書くことが出来、他のユーザーに隠し扉の位置を伝えたり、または教えてもらったりということが可能なゲイザーメモというシステムも搭載。
粗はあるものの、面白いシステムです。

惜しむべきは先ほども挙げたようにダメージ床の多さでしょう・・・。

オートマッピングで快適に探索!しかし・・・

本作ではプレイヤーが歩いた場所がオートマッピングされるので、手書きで地図を作成する必要はありません。
また先述したように、地図を開いてワンタッチでその場所まで自動移動してくれるオートパイロットも搭載されておりいたせりつくせり!

ただし同時にこのマッピング部分にデモンゲイズ最大の残念な点がありました。
マップの壁が見辛く、どこが通行可能か分かりにくく、そのせいで迷子になるということです。
が!
このマップに対する修正が3月のアップデートで修正されました。
これからプレイする人はもう安心ですし、マップの見辛さで投げてしまった人は是非アップデートしてみましょう。

良くも悪くも王道ストーリー

良く言えば王道、悪く言えばありきたり。
特に構えることなくプレイできるのは嬉しいですね。
要所要所では盛り上がりもしっかりと用意されています。

ただし元々ストーリーが薄くなりがちなダンジョンRPG。
会話もNPCがメインとなりますので、その点にはご注意ください。

色恋沙汰などなど人を選ぶイベントも

無個性主人公かつ選択肢があるにも関わらず、こちらの意思とは関係なしにあるNPCとくっついてしまうのは賛否両論ありそうです。
発売前に話題になっていた某パンツイベント等も人を選びますね。

ただしこれらのイベント数は少ないので、ダンジョンRPGのストーリーなんてタダのおまけと割り切ってしまえば気にならないものではあります。

総評

デモンゲイズのレビュー、いかがだったでしょうか。
冒頭にも書いたとおりダンジョンRPGと呼ばれるジャンルのゲームを触ったことがない初心者にこそプレイしていただきたい作品でした。
ダンジョンRPGにおけるキャラメイク、探索、ハック&スラッシュ、そして全滅することの楽しさが、どれも高水準でまとまったゲームです。
方眼紙による手書きマッピングの必要性やキャラクターロストなどの、初心者に敬遠されそうな要素を排除しているのは英断ですね。
とはいっても初心者向けというだけで、中身は骨太です。
絵柄を受け付けることが出来るのであればWizardry愛好者にもお勧めすることが出来ます。

やはり戦闘におけるノンストレスな設計はお見事。
このジャンルの大半は戦闘時間にかかるものですので、開発者はプレイヤーの心理を良く分かっています。

Playstation Vitaには少ないこのジャンル。
このゲームを機に様々なものが発売されることを願っております。

デモンゲイズ

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