BEYOND : Two Souls レビュー

公開日: : 最終更新日:2014/02/03 アクションアドベンチャー , , ,

PS3専用ソフト、BEYOND : Two Soulsのゲームレビュー。


作品概要

BEYOND : Two SoulsはQuantic Dreamによって開発されたPS3専用のアドベンチャーゲームだ。

実写と見間違うほどの美麗グラフィックは圧巻の一言。同開発の全作品HEAVY RAINと同等、もしくはそれ以上の表現力は感動物。

複数人による群像劇だったHEAVY RAINと違って、BEYOND : Two Soulsは主人公ジョディと霊体エイデンを主軸にしてストーリーが進行していく。マルチエンディングではあるが基本的に一本道のシナリオでゲームが進行していくため、映画ゲー等と揶揄されているが、主人公を自らの手で操作できるか出来ないかの違いはとても大きい。プレイヤー自身が操作をすることによって、どれだけジョディに感情移入できるかが、このゲームを楽しむ肝であるように感じた。

実写と見間違うほどの表現力は圧巻

レビューするにあたってまず触れなければいけないのは、そのグラフィックだろう。

実際に人が演じているかのような美麗グラフィックは圧巻の一言。ぱっと見ただけでは実写と見間違うほどの素晴らしい表現力だ。髪の毛一本一本、顔の毛穴まで緻密に表現されており、本当にこの人物が実在しているのではないかと錯覚してしまうほど。実際に役者が演じた動きをキャプチャーしたというモーションも合わさって自然な演技を見ているような感覚に陥る。髪の毛、肌の疾患表現を見るだけでも、BEYOND : Two Soulsをプレイする価値があると言っても過言では無い。

人物だけでなく風景もとにかくリアリティ重視に造られている。HEAVY RAIN以上に造りこまれたマップはさすがの一言。人物ばかりに注視しがちだが、背景の建物、木、砂などの表現にも一度注目してほしい。

個人的に感動したのは明るさの表現だ。室内のランプ、マッチの火、太陽光…そのどれもが自然に見える。演出による不自然さを一切感じないのだ。

すべてがリアルすぎて、もしかすると本当に映画俳優が居なくなる時代が来るのではないかと考えてしまう程。

時系列がバラバラに構成されたストーリー

BEYOND : Two Soulsのストーリーはジョディの8歳から23歳までの15年間に及ぶ人生を辿っていく形で構成されている。しかしプレイヤーはその半生を時系列はバラバラに追体験していくことになるのだ。

ゲームのプロローグは、ジョディがFBIに追われているシーンから始まる。何故このような展開になったのかは、ゲームを進めていく内に少しずつ話が繋がっていく仕組みだ。

実のところこれがまた上手いこと構成されていて、話の展開を忘れることなく物語が完成していくのがとにかく気持ち良い。HEAVY RAINのように物語全体に影響を及ぼすような大きな分岐はないものの、エピソード一つ一つの進行方法はプレイヤーによってさまざま。ストーリー重視ではあるものの、ゲームとしての本質も忘れられていない。

ジョディ、エイデンどちらに感情移入するか

BEYOND : Two Soulsでは主人公ジョディの他に、彼女が産まれたときから常に一緒に存在する霊体のエイデンも操作することになる。エイデンは言葉を持たず、プレイヤーの行動がそのままエイデンのアクションへと繋がるため、ジョディとプレイヤーを繋ぐ架け橋のような存在。

ジョディがいじめられればプレイヤーが操るエイデンがいじめた人たちを懲らしめることが出来るし、ジョディが危機に陥れば盾になることも出来る。

プレイヤーがジョディとエイデンどちらに感情移入するかで物語の印象が大きく変わってくるのだ。

BEYOND : Two Soulsは2人プレイに対応しており、ジョディとエイデンの操作を切り離すことが出来る。もし最後まで協力プレイすることが出来るならば、是非とも操作キャラは変えずにエンディングまで辿り着いてほしい。お互いに違った感想を抱くはずだ。

ジョディに対する周りの対応の変化が面白い

霊体エイデンのせいで友人は出来ず、両親からも疎まれていたジョディ。

幼少時代は魔女だの悪魔だのとののしられていたものの、大人になってFBIに追われている途中に知り合ったホームレスたちや、砂漠地帯にすむ先住民族からは奇跡だ神だと信頼を集めていくのが気持ち良い。

それに伴いジョディがエイデンへと抱く感情も変化していくのもBEYOND : Two Soulsの見どころの一つだろう。

王道展開であるものの、エピソード。の一つ一つの時系列がバラバラに構成されているおかげで、その対比が分かり易くなっているのが強く印象に残った。

アドベンチャーゲームの宿命 リプレイ性の低さ

ストーリー重っ師であるアドベンチャーゲームの宿命として、リプレイ性の低さが挙げられる。特にBEYOND : Two SoulsHEAVY RAIN以上に繰り返しプレイには向いていない。話の展開は変わるものの、結局は用意されたシナリオへと収束してしまうからだ。幼少時、どんなに良い子で居ても両親から見捨てられる運命は変えられない。

各エピソードの舞台中に隠されたボーナスコンテンツを探してアンロックするというおまけ要素もあるのだが、いまいちBEYOND : Two Soulsのシステムと噛み合っていない気はした。

しかし、映画のように長期のスパンを空けてのリプレイにはもってこいだろう。話の大筋は覚えていたとしても、要所要所で自分がどのような行動をとった鎌では覚えていないはず。前回とは違った体験をしながら話を進めていくことが出来る。

エンディングは全部で7種類あるため、一度でこれを見ようとすると気が滅入ってしまうかもしれない。

心休まらないQTE

BEYOND : Two SoulsではイベントシーンではQTEアクションのオンパレード。そのため常に画面に集中し、コントローラーを握っていなければならない。通常この手のゲームではムービーシーンは落ち着いて見れるものだが、美麗すぎるが故に、操作可能なシーンとムービーシーンの区別が出来ないのだ。

映画のようにだらだら見ていることが出来ないので、確かに疲れるかもしれないが、基本的にゆったりとしたシーンでのQTE入力に失敗してもゲーム進行には大きなデメリットは無いため安心して欲しい。

QTE自体は実際のキャラクターの動きに沿ったもの(物を振り下ろすシーンでは実際にコントローラーを下へ振る)となっているため、感情移入に一役買ってくれている。

総評

PS3のスペックを最大限に活かした演出は見事としか言いようがない。

サスペンス物だったHEAVY RAINとは180度別のシナリオとなる点には注意するべき。事件の真相は、犯人は、等と客観的視点でプレイ出来たHEAVY RAINとは違いどれだけジョディ、そしてエイデンに感情移入出来たかで評価が変わるであろう構成となっている。キャラクターを自身の手で操作することで生まれる没入感こそがBEYOND : Two Soulsの面白さであり、映画では決して体験できない楽しさへと繋がっている。

現時点で凄まじいほどの表現力を誇っているこの作品。次回作がPS4で出るであろうことを考えると、今以上に進化することが予想される。これ以上どこがハイクオリティになるのか今から楽しみだ。

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